Deckard

Deckard は、GNOME アプリケーションの UI を表示してくれる、Web アプリケーションです。Web ブラウザーさえあれば、開発版の UI を確認することができます。自分で GNOME アプリケーションをビルドする必要はありませんし、ソースコードを取得する必要すらありません。しかも、ただ表示するだけではなく、UI 上のボタンを押したり、チェックボックスにチェックを入れたり、簡単な GUI 操作もできます。アプリケーションが実際に実行されるわけではないので、気軽に試してみることができます。

図 B-1Deckard

GTK アプリケーションは、XML ファイルで UI を静的に定義できます。この XML ファイルは、.ui という拡張子がよく使用され、UI ファイルとも呼ばれます。Deckard は、この UI ファイルを利用して GUI イメージを構築しています。この XML フォーマットは「GtkBuilder UI 定義」と呼ばれています。詳細については、https://developer.gnome.org/gtk3/unstable/GtkBuilder.html を参照してください。

なお、このガイドの執筆時点で、Deckard には次の制約があります。

  • UI ファイルで定義された UI しか確認できない
  • 一部のモジュールしか対応していない
  • master ブランチしか対応していない
基本的な使用方法
  1. Web ブラウザーを使って、Deckard のサイトにアクセスします。

  2. Select a module から、表示するモジュールを選択します。

  3. Select a UI から、表示する UI ファイルを選択します。

  4. Select a language から、ja_JP - 日本語を選択します。

  5. Display ボタンを押します。

自分の翻訳を適用する方法

自分がローカルで編集した PO ファイルを Deckard 上の UI に適用することができます。実際に自分の翻訳を適用したイメージを確認したい場合などに便利でしょう。

  1. 上記、「基本的な使用方法」の手順 1 から 3 までを同様に行います。

  2. Custom PO file for the selected module参照 ボタンを押して、編集した PO ファイルを選択します。

  3. Upload ボタンを押して PO ファイルをアップロードします。すると、Select a language 欄の値が、ja_JP - 日本語から、アップロードしたファイル名に変わります。ファイル名のままにしておきます。

  4. Display ボタンを押します。